MIDIデータの送信や受信を行なう Max の各オブジェクトは、オブジェクト名の後にアーギュメントとして省略文字を入力することによって、特定のポートと通信を行なうように設定することができます。
MIDI Setup ダイアログボックスの中でデバイス(または仮想ポート)に割り当てられている文字であれば a から z までの任意の文字を使用することができます。文字の割り当てやMIDI チャンネルの範囲に関する情報は 「MIDI」 の章を参照して下さい。
notein や bendout のような特定のチャンネルボイスメッセージの送信、及び受信をする MIDI オブジェクトでは、文字のアーギュメントの後に数値のアーギュメントを続けたものによって、MIDI メッセージの送受信を行なうポートや特定の MIDI チャンネルを示します。送信オブジェクト(midiout を除きます)では、チャンネルを変更するためのチャンネルナンバを最も右のインレットで受け取ります。
このようなオブジェクトでは、文字と数値の組み合わせの変わりに数値だけを使うことができます。数値 1 - 16は、ポート a のチャンネルナンバを指定、数値 17 - 32 はポート b のチャンネル 1 - 16 を指定、以下同様に指定します。右インレットでは、ポートとチャンネルを指定するために16 を超える数値を受け取ることができます。しかし、文字アーギュメントがある場合、ポートは固定され、右インレットで受け取られた 16 を超えるチャンネルナンバは 16 までの範囲に収まるように(訳注:16 で除した余りの値に)畳まれます。
文字アーギュメントの場合1つの しかし数値ではポートとチャンネルの
ポートにだけ送信します。 両方を指定することができます。
ポートには 16 チャンネル幅の任意の範囲を割り当てることもできます。そのため、例えばポート b にチャンネル 1 - 16 を割り当て、ポート a にチャンネル 17 - 32 を割り当てることも可能です。
MIDI ポートは、デバイス名、省略文字 (a 〜 z)、MIDI チャンネルナンバの3つの方法で指定することができます。デバイス名は MIDI オブジェクトのアーギュメントとして省略文字の代わりに使うことができます。もし、デバイス名にスペースが含まれている場合には、デバイス名をダブルクォートで囲んでおく必要があります。
すべての MIDI オブジェクトは、MIDI データの送受信に使うポートを変更するためのメッセージを受け取ることができます。port メッセージは1つのアーギュメントを取り、port と省略文字、またはデバイス名を組み合わせたメッセージです。
port という語は省略することも可能です。これは、次の例のようにポート名や省略文字によるポップアップメニューを作る場合に便利です。
ポップアップメニューは、midiinfoオブジェクトを使って自動的に作成することができます。
port メッセージを受け取ると、MIDI 出力オブジェクトはアーギュメントでポートが指定された場合と同様に動作します。すべてのMIDI チャンネルは 16 までの値に畳まれ、データは常に指定されたポートに送られます。
MIDI オブジェクトのポートを設定するもう1つの方法もあります。パッチャーウィンドウがロック状態のときに、そのオブジェクトの上でダブルクリックすると、利用できる MIDI ポートが書き込まれたメニューが表示されます。チャンネルナンバだけを使って異なるデバイスの識別や指定を行ないたい場合には、Choose All Devices by Channel を選ぶ方法もあります。
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