算術演算子とナンバーボックスの使い方について理解を深めるために、この演習に挑戦してみて下さい。
1、華氏で表現された温度を摂氏に変換するパッチを作成しなさい。ナンバーボックス を使用して華氏の温度を入力し、数値を変換するために算術演算子オブジェクトに送り、もう1つの ナンバーボックスで摂氏の結果を表示しなさい。
華氏を℃に変換する式は次の通りです。(C:摂氏温度、F:華氏温度、*:乗算演算子)
C = ( F - 32 ) * 5 / 9
最初に華氏温度から32を引き、その結果に 5 を掛けて、 9で割ります。
次は、最初のものよりやや難しい2番目の演習です。
2、摂氏で表現された温度を華氏に変換するパッチを作成しなさい。 氷点から沸点までの間に温度を制限しなさい。
ナンバーボックス・オブジェクトで温度を表示するのに加え、slider オブジェクトを”温度計”として使用し図形的に温度を表示しなさい。
slider オブジェクトの Offset と Multiplier の機能によって加算と乗算を行なうことができます。この機能を使って演算を試みなさい。 算術演算子オブジェクトはできるだけ使わないようにしなさい。
摂氏を華氏に変換する公式は次の通りです。
最初に摂氏温度に 9 を掛け、5 で割り、その結果に 32 を足します。
摂氏では 0 が氷点で 100が沸点です。華氏では 32が氷点で 212が沸点です。
・ナンバーボックスの Minimum と Maximum の機能を使って、入力を( 摂氏の場合)0から100までの間に制限して下さい。
・摂氏温度計を表現する slider の範囲を101に設定し、0 から 100まで表示するようにして下さい(摂氏温度に 9を掛けるために、この slider の持つ Multiplier を使用できます)。
・/ オブジェクトを使用して摂氏温度を 5 で割って下さい。それから、華氏温度計を表す slider の持つ Offset 機能を使用して 32 を加えることによって、結果が得られます(Slider Range を181に設定して範囲を32から212にして下さい)。
オブジェクトはこのように接続されるでしょう。
パッチャーウィンドウ を右にスクロールして2つの演習の解答を見て下さい。 温度変換は非常に役に立つ音楽的な機能というわけではありませんが、これらの演習は算術演算子オブジェクトを使って数学的な問題を解く良い例です。
次の章からは、これらの演算子を使用して MIDI データを処理します。
算術演算子を接続して完全な数式を構成することができます。適切な順序でそれぞれの演算を行うために、オブジェクトを接続する順序は重要です。
場合によっては、slider の Offset と Multiplier 機能を使用して算術的な演算を実行することができます。