MSPの利点

PowerPCは汎用コンピュータで、商用のサンプラやシンセサイザのようにサウンド処理に特化されたものではありません。そのため、概して、それらと同じレベルのパフォーマンスを期待することはできません。しかし、必要とする特定のシンセシスやプロセッシングに合致した比較的シンプルなインストゥルメント設計を行う場合や、新しいオーディオ処理を実験する場合においては、非常に便利なインストゥルメント構築環境であると言えます。

  1. ニーズにあったインストゥルメントの設計をしてみて下さい。たとえ、多くのオーディオ装置があるとしても、たぶん、あなたが行おうとイメージしていることのすべてを実行することはできないでしょう。スタジオで容易に得られないような特定のタスクを成し遂げる必要があるとき、それを自分自身で設計することができます。
  2. インストゥルメントを作り、その結果を聞いてみて下さい。非リアルタイムなサウンドシンセシス・プログラムでは、望んだ方法でサウンド生成をするように考えられたインストゥルメントを定義し、それをコンパイルし、その結果をテストし、多少の調整をし、再コンパイルをし、等の手順となります。MSPでは、インストゥルメントを作りながら、変更したものを聞くことができ、プロセスをよりインタラクティブにします。
  3. 体にを使ったコントロールと、その結果としてのオーディオの関係を作り出してみて下さい。多くの商用インストゥルメントでは、リアルタイムにパラメーターを変更することができないか、複雑なMIDIコントロールのセットによってだけ変更可能です。Maxでは、MSPシグナルネットワークで変更したいパラメータそのものに、簡単にMIDIデータを接続でき、MIDIによってコントロールしているサウンドの状況を正確に知ることができます。
  • オーディオ処理を、コンポジションやパフォーマンスに組み込んでみて下さい。あなたの音楽における仕事の中で、Maxを使って、自動的な作曲プログラムの創作やコンピュータを利用したパフォーマンスを行っているのならば、すぐにでもそのプログラムにオーディオ処理を取り入れることができます。あなたの声とレコーディング済みのサンプルとを、パフォーマンスの特定の時点で自由にクロスフェードする必要があったりしませんか?MSPオブジェクトを使って、このようなことを1つのMIDIメッセージをトリガとして実行できるようなMaxパッチを書くことができます。、

    このようないくつかのアイデアは、MSPチュートリアルで説明されています。

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