オーディオカード・ノート

特定のオーディオカードに関するノート

以降のセクションは、MSPによってサポートされる個々のオーディオカードについての固有の情報を含んでいます。もし、サポートされたオーディオカードについでの情報がみつからない時は、http://www.cycling74.com/support のMSPサポートページをチェックしてみて下さい。

Digidesign Audiomedia II

Audiomedia IIは、Direct I/O AM2 MSP Audiodriverというファイルでサポートされます。これはDigiSystemINITのバージョン3.2で動作しますが、バージョン3.3以降はサポートされていません。

Audiomedia IIは2つの入出力アナログチャンネルを持つNubusカードです。これは、サウンドマネージャに比べて、僅かにCPU効率で劣っていますが、レイテンシとオーディオのクオリティは改善されます。MSPが使用する、Digidesignによるこのカードのサポートソフトウェアは、活発にメンテナンスされていない点は注意が必要です。MSPでAudiomedia IIを動作させるためには、DigiSystem_ INITのバージョン3.2をインストールする必要があります。DAEは必要ありません。様々なバージョンのDigiSystem_ INITがDigidesignのウェブサイト http://www.digidesign.com で手に入ります。

Digidesign Sound Driversは、Digidesignのカードをサウンドマネージャで使用可能にするための、DigiSystem_ INITによるもう一つのINITです。Digidesign Sound Driversをインストールしてある場合、「モニタ&サウンド」コントロールパネルでサウンドマネージャによって選択されているかどうかは重要ではなく、MSPの動作に干渉せずにロードされます。

Audiomedia IIのオペレーションによって干渉を生じる1つのケースは、Direct I/O MSP Audiodriver(これは他のDigidesignのハードウエアをサポートします。)がMaxフォルダにあってリネームされている場合で、このときDirect I/O AM2 MSP Audiodriverより先にロードされます。エラーは返されず、ドライバは正しくロードされたと解釈されますが、サウンドは聞けません。Maxフォルダには、ハードウェアに適したMSP Digidesign audio driverだけを置いて下さい。

サウンドマネージャをサポートするDibidesignのサウンドドライバは同時にオーディオ入出力を扱うことはできません。しかしそれでも、「サウンド&モニタ」コントロールパネルで、サウンド入力ソースとサウンド出力先としてDigidesign を選択することができます。多くのユーザはオーディオ入出力を同時に行いたいので、この制限はDigidesignのサウンドマネージャ用サウンドドライバがMSPでの使用に適していないことになります。代わりに、オーディオドライバで提供されるサポートを使用して下さい。

サウンドマネージャを使用する場合と比較すると、Audiomedia IIでは、DSPステータスウィンドウで2つの選択が利用できません。:入力ソースの変更(明らかに、カードからの入力だけなので)及び、I/Oベクタサイズの変更ができません。MSPが、Digidesignのハードウェアで512より大きいI/Oベクタサイズを用いると、ドロップアウト(抜け)による問題を生じます。いかなる場合でも、512サンプルが許される最少のベクタサイズであり、より大きなサイズはオーディオ入出力のレーテンシを増大させます。

Digidesign Audiomedia III、ProTools、及びd24

Digidesignのハードウェアは、Direct I/O MSP Audiodriver というMSPオーディオドライバでサポートされます。(Digidesignのハードウェアに適したMSPオーディオドライバだけを、セットアップされたMaxフォルダの中に置いて下さい。)

Audiomedia III はモトローラ56002ベースのPCIカードで、2つのアナログと2つのS/PDIFデジタルチャンネルを入力と出力に持っています。MSPでAudiomedia IIIを使用する場合、アナログとデジタルのチャンネルは切り離され、4つの別々の入力および出力チャンネルを得ることができます。MSPでDigidesignのハードウェアを使用するためには、DigiSystem INITのバージョン3.3以降をインストールする必要があります。DAEは必要ありません。DigiSystem INITの最新バージョンは、Digidesignのウェブサイト http://www.digidesign.com で入手できます。

Digidesign Sound Driversは、Digidesignのカードをサウンドマネージャで使うためのDigiSystem_ INITによるもう一つのINITです。Digidesign Sound Driversがインストールされている場合、それが「モニタ&サウンド」コントロールパネルでサウンドマネージャによって使用するために選択されているかどうかは重要ではなく、MSPの動作に干渉せずにロードされます。

サウンドマネージャを使用する場合と比較すると、Digidesignハードウェアでは、DSPステータスウィンドウで2つの選択が利用できません。:入力ソースの変更(明らかに、カードからの入力だけなので)及び、I/Oベクタサイズの変更ができません。MSPが、Digidesignのハードウェアで512より大きいI/Oベクタサイズを用いると、ドロップアウト(抜け)による問題を生じます。いかなる場合でも、512サンプルが許される最少のベクタサイズであり、より大きなサイズは、オーディオ入出力のレーテンシを増大させるだけで、目立ったパフォーマンスの向上は感じられません。

MSPの実効中にサンプリングレーを変更すると、結果としてオーディオ入力と出力の間でレーテンシが増大し、オーディオの歪みが生じる可能性があります。この場合2つの解決法があります。Maxを終了して、アプリケーションを再び起動します。;MSPはDSPステータスウィンドウで選択されたサンプリングレートを覚えているので、それを再度変える必要はありません。

あるいは、最初にオーディオをオンにする前にサンプリングレートを変更して下さい。

Digidesignのハードウェアを用いている場合、使用している特定のオーディオインタフェースボックスでそれらを設定しないと、オーディオの入出力ができません。これを行うために、次のメッセージを使用して下さい。

;dsp driver setup

オーディオカード、インタフェース、そして他のいくつかのオプションの選択を可能にするダイアログボックスが示されます。Maxの起動後、最初にオーディオをオンにする前にだけしかハードウェアセットアップのダイアログは使用できないので注意して下さい。この設定は1度行うだけです。;セッティングはDigidesignの初期設定ファイルにセーブされ、このハードウェアを使用するすべてのアプリケーションで共通です。

Lucid PCI24

Lucid PCI24を直接サポートするMSPオーディオドライバは、PCI24 MSP Audiodriverです。MSPでPCI24を使用する時、重大なパフォーマンスの低下に気付くでしょう。典型的なマシンでは、CPUの25パーセントがI/Oのためだけに使用されます。(それに対し、サウンドマネージャでは1〜3パーセントです。)しかし、オーディオ入出力のレーテンシはサウンドマネージャに比べて非常に短くなります。

Lucid PCI24はモトローラのDSP56301に基づいたカードで、2つのデジタル入出力チャンネルを持っています。2つの異なる入出力ジャックのセットはS/PDIFまたはAES-EBUフォーマットのI/Oを可能にしますが、同時に両方は使えません。現在、MSPはS/PDIFジャックだけをサポートしています。

私たちのテストによると、Digidesign Audiomedia IIIカードとLucid PCI24カードの両方を持つマシンでは、ブートに失敗します。

PCI24にはPCI24 Driverというサウンドマネージャドライバが添付されています。このカードをMSPで使用する場合、このファイルを使用禁止にして、MSP AudiodriversフォルダのPCI24 Driver APIで置き換えなければなりません。もし、PCI24 Driver とPCI24 Driver APIが両方とも機能拡張フォルダにあると、前者が最初にロードされ、後者の動作を妨げるので、MSPはカードを直接使うことができません。

コンピュータに他のDSP-56301ベースのカードがある場合、PCI124 DriverまたはPCI24 Driver API INITがインストールされないことを確認して欲しいのですが、一方で奇妙な問題が起きるかもしれません。これらのドライバは、PCIバス上の56301がPCI24でないことがわからないので、DSPのコードをカードにロードし、正しいドライバが認識できないような状態にしてしまいます。逆に、もしPCI124カードをインストール仕手いる場合には、他のDSP56301ベースのソフトウェアを使おうとしないで下さい。例えば、MSP Sonorus SutdI/オーディオドライバで、インストールされているPCI24カードを初期化しようとすると、マシンはフリーズします。

DSPステータスウィンドウで、入力ソースの変更はできませんが、他のものはすべて選択が可能です。32K のサンプリングレートを使う場合、すばらしい機能を発揮します。

DSPステータスウィンドウで変更を行う時、MSPではPCI124ドライバをアンロードし、再びロードすることが必要です。この場合、時としてオーディオ出力に大きなデジタルノイズシグナルが発生することがあります。再度、設定を変更することで、たいていこの問題点は修正できます。

現在のPCI124 Driver APIのバージョンでは、I/Oベクタサイズが1024の場合に問題があります。MSPでこのサイズを使おうとすると、オーディオ出力が使用不可になってしまい、カードのオーディオ出力はオーディオ入力になってしまいます。そして、MSPのインプットは、カードのオーディオ入力とMSPがカードから出力しようとするオーディオ出力とにミックスされてしまいます。ポップアップメニューにリストアップされる他のすべてのベクタサイズは動作します。

Sonorus StudI/O

Sonorus StudI/Oは、DSP56031ベースのカードで、マルチチャンネルデジタル入出力用の4つの光端子及びアナログのモニタ出力を持っています。このカードは、2系統のADAT入出力による16チャンネルの設定または;1系統の8チャンネルADAT入出力と1系統の2チャンネルS/PDIF入出力の設定が可能です。

StudI/OはシステムフォルダにINITを置く必要がありません。しかし、このカードをサポートするために、MSP audiodriversフォルダには2つの別々のオーディオドライバファイルがあります。10チャンネルの設定で利用する場合、StudI/O 10ch MSP Audiodriverを使用し、16チャンネルの設定の場合は、StudI/O 16ch MSP Audiodriverを使用します。これらの内の1つ(両方ではなく)をMaxフォルダに置きます。設定を変更したい場合は、Maxを終了し、使用するオーディオドライバファイルはMaxフォルダに、もう一方の使用しないものはaudiodriversフォルダに、場所の交換をする必要があります。

MSPでStudI/Oオーディオドライバの初期化を行う際に、2つの起こりうる問題があります。最初の問題は、他社の56301ベースのINITが機能拡張フォルダにある場合に起るものです。この場合、StudI/Oドライバが56301を初期化しようとする時にエラーが発生します。2番目は、StudI/OドライバがStudI/O以外の56301カードを初期化しようとする場合で、コンピュータはフリーズします。

カードのアナログステレオモニタ出力は、すべての奇数チャンネルのミックスされたものが左チャンネルに、すべての偶数チャンネルがミックスされたものが右チャンネルになります。

デフォルトではフルボリュームで、ジャックにヘッドホンを繋いで聞いた場合大きな音で耳を痛めるほどですが、モニタのレベルを小さくするためには、次のメッセージを使います。

;dsp driver atten <値>

このメッセージでは、<値>は0(フルボリューム)と63(-63dB)の間の値を取ります。つまり、大きな値はよりソフトなボリュームになります。

MSPの内部のdspオブジェクトにメッセージを直接送ります

dspオブジェクトへのメッセージで、StudI/Oの同期モードを設定することもできます。

;dsp drivers sync internal

は、同期をインターナル(MSPがStudI/Oを使用して起動した時のデフォルト)に設定します。

;dsp driver sync a

は、同期をA(ADAT)入力に設定します。

;dsp driver sync b

は、同期をB入力(ADAT-16チャンネル、またはS/PDIF-10チャンネル)に設定します。

;dsp driver sync wc

は、同期をワードクロック入力に設定します。

;dsp driver sync dsp

は、同期をDSPタイマ1に設定します。

チャンネル数は、使用しているドライバファイルによって、10または16としてDSPステータスウィンドウに表示されます。I/Oベクタサイズは、現在は1024に固定されています。サンプリングレートは44.1KHzか48KHzのどちらでも使用できます。オーディオがオンの間のサンプリングレートの変更は、信頼できません。Maxを一度終了して、カードが動作する前に再び立ち上げる必要があるかもしれません。

コルグ1212 I/O

コルグ1212 I/Oは、1212 I/O MSP Audiodriverというファイルでサポートされています。このカードは8チャンネルのADATコネクタによるデジタル入出力、2チャンネルのS/PDIF入出力、2チャンネルのアナログ入出力を提供します。加えて、ADAT、ワードクロック、またはS/PDIFで同期することができ、どのチャンネルから入力されたシグナルでも、コンピュータから出力できます。1212 I/Oは、現在MSPでサポートされているオーディオ・インタフェースカードの中で、最もよりレーテンシのパフォーマンスを誇っています。

MSPでは、1212 I/O INITのバージョン1.1以降が拡張機能フォルダにインストールされている必要があります。バージョン1.0では動作しません。最新の1212 I/OソフトウェアとMacOS用のマニュアルが必要ならば、コルグのウェブサイトhttp://www.korg.com/1212down.html から手に入れることができます。

INITのバージョン1.0から、より新しいバージョンに変更する場合、新しいバージョンでソフトウェアが正しく動作する前にコンピュータの電源を切らなければなりません。再起動では不十分です。

コルグのカードには、1212 I/O Utilityという、出力が入力をどのようにモニタするかについてのパラメータを設定するプログラムが添付されています。このプログラムのボリュームフェーダとルーティングオプションに惑わされないで下さい。それらは、コンピュータの出力には影響しません。むしろ、インプットチャンネルのモニタ、ミックス、ルーティングを変更するものです。MSPは、このプログラムでの設定に優先して、1212 I/Oのためのデフォルトの設定を使います。設定は次のようなものです。

・すべての入力のモニタはオフになります。すべての入力チャンネルは対応する出力チャンネルにルーティングされます。

・内部サンプリングレートは44.1KHzか48KHzで、最後にMSPを実行した時の設定によります。

・アナログ入力のゲインは最大になります。

MSP内部のdspオブジェクトにメッセージを送信することで、これらのセッティングを(次のページで示すように)変更することができます。1212 I/Oの、MSPでのチャンネル割り当ては、1212 I/O Utilityウィンドウに表示されるものと同じです。:

MSP チャンネル
1212 I/O 入力/出力
1
アナログ 左
2
アナログ 右
3
S/PDIF 左
4
S/PDIF 右
5
ADAT 1
6
ADAT 2
7
ADAT 3
8
ADAT 4
9
ADAT 5
10
ADAT 6
11
ADAT 7
12
ADAT 8
チャンネル数はDSPステータスウィンドウに12として表示されます。I/Oベクタサイズは512に固定されています。サンプリングレートは44.1KHzまたは48KHzが使用できます。

1212 I/Oの特別な機能のコントロール

driverメッセージをMSP内部のdspオブジェクトに使用することで、1212 I/Oの入力−出力ディレイの設定、入力モニタ機能、及び同期モードの設定を変更できます。

offsetキーワードは、1212 I/Oの入力と出力の間のレーテンシ(ディレイ)を変更します。聞いているオーディオの入力シグナルが歪む場合(レーテンシが低すぎることを意味します。)や、デフォルト設定よりレーテンシを減らしたい場合に、これを行いたいと思うかもしれません。

;dsp driver offset <n>

このメッセージで、nの範囲は0から7です。デフォルトの設定は n = 4になっています。最も小さなディレイは、明らかに n = 2ですが、最も大きなディレイは必ずしも7である必要はありません。

あらゆる入力チャンネルの入力モニタのボリュームほ変更には、volキーワードを使います。

;dsp driver vol <chan> <level>

このメッセージで、<chan>は上の表で示されている、ソースに対応する1から12までの数値、<level>はオフを表す0(デフォルト)から0dBの減衰(フルボリューム)を表す127の間のの数値です。モニタレベルが0でない場合、入力ソースはルーティングされた出力チャンネルのMSP出力とミックスされて聞こえます。次の例は、右アナログチャンネルの入力モニタのフェーダとしてsliderを使う方法を示しています。

Korg1212 I/Oの、右アナログチャンネル入力モニタのボリュームをセットします。

入力モニタボリュームの変更は、MSPでオーディオがオンの時に送られ、すぐに効果が現れます。もう一度思い出して欲しいのですが、このボリューム設定は1212 I/Oへの入力のモニタであって、MSPの出力のボリュームを変更するものではありません。

p176

入力チャンネルのモニタをする出力チャンネルを変更するには、次のものを使います。

;dsp driver route <input channel> <output channel>

このメッセージで、<input channel>はルーティングしたい入力ソースに対応するMSPのチャンネル(1-12)、<output channel>は入力をモニタしたい出力チャンネルに対応するMSPのチャンネルです。S/PDIF入力をアナログチャンネルでモニタしたい場合、次のようにします。

;dsp driver route 3 1

;dsp driver route 4 2

ボリュームの変更は、出力ではなく入力で行われることに注意して下さい。上の例で、入力モニタを、MSPチャンネル1と2でフルボリュームの設定で聞こえるように設定するためには、;dsp driver vol 3 127 と ;dsp driver vol 4 127 というメッセージを送る必要があります。;dsp driver vol 1 127 と:dsp driver vol 2 127ではありません。

オーディオがオンの時にルーティングを変更した場合、すぐにその効果は現れません。実際にルーティングの変更をするためには、オーディオを停止して再スタートする必要があります。

2つのアナログチャンネルの入力ゲインを変更するには、次のメッセージを使います。

;dsp driver inputgain <left> <right>

このメッセージで、<left> と <right> は左と右のアナログチャンネル(MSPチャンネルの1と2)の入力ゲインです。0では減衰なし、255では減衰は最大で、入力をミュートします。

カードで使われる同期モードの設定は、次のメッセージを使います。

;dsp driver sync internal- 内部同期(デフォルト)

;dsp driver sync adat ADAT-同期

;dsp driver sync word-ワードクロックまたはS/PDIF同期。両方が存在する場合は、ワードクロックが優先されます。

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